おやしらずの抜歯

はのはなし

むぎblog、記念すべき最初の記事はなんと「親知らずの抜歯(しかも下の歯)」についてです。
痛みが大の苦手なわたしが、どのように親知らずの抜歯に立ち向かったのか、そして抜歯をしたあとはどんな感覚なのか(現在抜歯5日後)をリアルにお伝えしたいと思います。

親知らずの抜歯は痛い

これから抜糸をご検討の方に対して、いたずらに不安をあおる気持ちは一切ないのですけれど、やはりこれを言わずして何を言うか、と思って仕方がなかったので、大事なことをお伝えします。

親知らず(下の歯)の抜歯は痛い

確かに、しっかりと根を下ろし生命力みなぎらせながら職務を全うしている健全な歯を、生えている位置がどうも微妙だからという理由で抜くわけですから、それは痛みを伴いますでしょう。
ですがわたしは親知らずを抜きたかった。
痛いということは風のうわさで、いや、怖すぎてネットで何度も調べたため確認済みです。
けれど、抜きたかった。

痛みが苦手なわたしがどうしてそうまで抜きたかったのか、今まで目を背けてきた親知らずの抜歯について、きちんと向き合うためとそして少しでもみなさまへの情報共有になればと思い、ブログに書かせていただきます。

健康な歯を引っこ抜くのだから痛いに決まっている

「健康な歯を引っこ抜くのだから痛いに決まっている」
ごもっともなご意見です。

このままほおっておいたらいつか虫歯になってしまう。
歯磨きもきちんとできなくて若干においが気になるときもある。
そう思いながらも痛みを回避したいがために今まで放置していた下の親知らず。

むぎ
むぎ

けれど、今が決断の時!

ずっと前からやりたかったことを仕事を辞めた今

私事ではありますが、今年、仕事を辞めて自由な時間が増えました。
それならば、今まで躊躇していた「やりたいけれどどうしようかな」ということを、はじめてみようではありませんか。
そこで取りかかったうちの一つが親知らずの抜歯です。

わたしの親知らずは健康そのもの、とてもたくましく、虫歯になってはいません。
けれど上記の通り、指で触ったときに少しばかりにおいが気になっていて、どうにかしたいと思っていました。
そこで覚悟が揺らぐ前に、勇気をもって歯科医院を予約したのです。

リサーチは半年くらい前から、あとは勇気だけ

ちなみに、どこで抜歯すべきか、どこなら痛くないのか、痛みはどの程度か、わたしに耐えられそうか、など数々のリサーチは半年くらい前からコツコツ行ってきました。
あとは歯科医院を予約する勇気だけ、という状態でここまできたのです。

その勇気がなかなか湧いてきません。
湧いてこないまま時だけが無情にも過ぎていきました。
スマホのブラウザタブには親知らずが抜歯できる歯科医院のサイトが表示されたままで、何日かに一度、そのタブに気づいてはサイトを眺めて「予約しなくちゃな」となぜか達観顔をしてスマホをスリープさせる、を繰り返したあの戻らない日々。
そんな日々とはもうさようならです。

上の歯は抜いたことがあるけれど下の歯はやばいということを知っている

今回わたしが痛みに恐れおののいているのは「下の歯」の親知らずの抜歯です。
実は上の親知らずは一つ抜いたことがあるのです。
そのときかかったお医者さまはとにかく歯を抜きたがり、削りたがりの方で、「大丈夫、大丈夫だから、上の歯を抜くのは簡単よ」と言葉巧みな施術でするっと抜いてくださいました。
この点についてはとても感謝しているのですが、わたしは昔あまりにも虫歯治療が怖くて3Mix-MP法を夜な夜な調べた過去があるため、削りまくりの治療方針とは合わず転院しました。
先生お元気でしょうか、わたし下の歯も抜きましたよ。

そんな上の親知らずよりもさらに抜歯が難しいとされるのが「下の親知らず」です。
下の歯は根っこが2つ(上の歯は1つ)、さらにしっかりとその2つの根を下ろしている、とリサーチだけは完璧なので、この恐怖に打ち勝つまで本当に大変でした。

むぎ
むぎ

しかしやるしかありません!
今が決断の時!

酒飲みに麻酔は効きづらい

勇気をもって予約したのは自宅と同じ市内にある親知らず抜歯専門の歯科医院です。
信頼と実績の抜歯本数。
ここに決めた!いや、半年前から決めていた!

近々の日にちの予約は埋まっていて予約できたのは2週間くらい先でしたが、そこは心の準備期間に当てましょう。
予約したらあとはもうその日その時間を待つのみです。

そして緊張の抜歯当日を迎えます。
神さま仏さまどうかどうか痛くありませんようにお守りください。

いざ、歯科医院へ

病院はとてもきれいで清潔で、受付のお姉さんも優しくて、緊張も少しほぐれました。
受付時間の10分くらい前に到着して問診票を記入するのですが、歯科医院の問診票には必ず書く「歯科治療が苦手でとても緊張しているのでできるだけ優しく接してください」の文言を今回もきちんと添えて提出します。

名前を呼ばれ、抜歯用の個室に案内されたら、まずはレントゲン撮影です。
撮影したレントゲン写真は個室のモニターに映され、丸はだかにされたわたしの歯列が目の前に。少し恥ずかしい。

そしてそのレントゲン写真や抜歯の方法の動画を見ながら、どのような処置をしていくのかを先生が懇切丁寧に説明してくれます。
どのように抜くのか、また抜いたときにまれに出るまひなどの症状についてなど、自分のレントゲン写真を一緒に見ながらとても詳しくわかりやすく説明してくれるため、私の心もいよいよ固まってきました。
下の親知らずは左右どちらも生えているのですが、右は下あごの骨の中に埋まっている部分が多く、抜いてしまうと隣の歯がぐらついてしまう可能性もあるなどのことから、今回は左の親知らずのみを抜くことに決定です。
(正直この時点では2つとも抜いてしまえ、と思っていたのですが、先生の言葉を聞いて1つにしておいて良かったです。)
決意が固まればCTスキャンを行い、より詳細な3Ⅾ写真を先生が確認し、いよいよ抜歯です。

手術は工事、ゴゴゴゴガガガガパキンパキン

むぎ
むぎ

(抜歯のことをリアルに書いています、痛みに弱い方は気をつけてお読みくださいませ)

まずは麻酔から。
歯科医院の麻酔は、打つ前もドキドキ、打った後も麻酔の成分でドキドキで、手も震えるし何度行ってもなかなか慣れません。苦手。
その後抗生物質と痛み止めを震える手で服用し、それから15分くらいひとり個室にて精神統一する時間を与えてもらい(麻酔が効くまで待機)、さあ始まります。

手術はまさに工事、でした。口の中が道路工事現場。
ゴゴゴゴガガガガパキンパキン
すごい振動、すごい力、そして「パキンって音がしますよー、はい」という優しい先生の言葉からのパキン!
歯を砕いてます。本当にパキンって聞こえました、何度も。
ただ、麻酔が効いていますので痛みはなく、それよりも音や振動の大きさに恐怖、です。
口の中が道路工事現場なのでドリルやら金具やら見えなくてわからないけれどそのような器具総動員で歯に何かをされ続けている、その未知なる恐怖に全身から汗が。

さらにしばらくして、さぁ根っこを引っこ抜け、というときになって、今まで頑張って作用してきたわたしの口の中の麻酔たちが職場放棄で、なんとも痛い痛い。
普通に生えてる歯を引っこ抜いている感覚がそのままダイレクトに伝わってきて、痛い、痛い、いってぇぇぇー、思わず上がる左手とうめき声。
慌てて追加される麻酔たち。
麻酔たちよ、早く自分の職場に戻って仕事してください、本当にお願いします。懇願。

その後は追加の麻酔のおかげで歯を引っこ抜かれる感覚もなくなり、2回ほどのパキンを経て歯が全部抜けました。
最後に切開した歯茎を縫って、手術も無事終了です。
体感としては10分から15分くらいでしょうか。
「時間かかっちゃってごめんね」と先生が言っていたので、本来ならもう少し早く終わる予定だったのかもしれません。

見せてもらった親知らずは、根っこが2つ、頭の部分が4つに割れていて、かなり粉々。
とても頑固で丈夫な親知らずだったのでしょう。
とにかく戦い抜いたという充足感と、口の中を工事された恐怖でよくわからない感情のまま、先生に感謝の拍手を心の中で送りました。

帰り道は出血を止めるためにガーゼを奥歯で噛んでいないといけないので少ししゃべりづらく、麻酔も効いているので不思議な感覚でしたが、一人だったので特に気にならないまま無事帰宅。

やりました、とうとう抜きました、さようなら親知らず、今までありがとう。

(あまりにも画像がなかったので、出血が止まらなかったときのためにもらった予備のガーゼの写真を。医療用具ってかっこいいですね)

抜歯後も痛い、腫れた、ロキソニン必須

しかし、麻酔が抜けてくると、抜いたあたりの場所が痛い痛い。
痛み止め7日間分もらっておいて良かったです。

抜いたところがどうなっているのか鏡で確認してみたのですが、ほほの肉が患部にかぶさって邪魔をしていてよく見えません。
歯茎を縫合した糸がひょろりとこんにちは、しているのがわかるくらいです。
術後しばらくは患部を触ったり刺激したりしないように、とのことなので、もう少したってから確認したいと思います。

しかし、患部が痛い。
現在術後5日目ですが、まだ痛み止めを飲んでいます。
抜いたところなのか切った歯茎なのかわからないですが、口の左奥がずっと痛い。
痛み止めの効果が切れている朝起きたときが、特に一番痛いです。
きっと徐々に痛みも引いてくるのではないかと思いますので、時が解決してくれると願いながら朝を迎えたいと思います。
明日の朝はあまり痛くありませんように。

心配していた腫れは、次の日から訪れました。
術後2~3日後が腫れのピークとのことで、5日目の本日は、これはわたしのもともとの頬肉なのかなどうなのかな、くらいまで落ち着いています。
わたしは腫れていると思うのですが右も左も同じように膨らんでいるので、きっともともとです。残念。

親知らずの抜歯は痛いけれど大人の階段を上ったような気持ちになれる

親知らず抜歯体験レポート、ここまでお読みくださりありがとうございます。
ここまでくれば当日のシミュレーションは完璧です、この読み物が少しでも抜歯の恐怖を取り去るお役に立てるといいなぁと願っております。

また、さんざん痛い痛いと書きましたが、本来なら最後まで麻酔が効いていますので手術中は痛くはないはずです。
途中の麻酔たちの職場放棄事件は、酒飲みだから麻酔の効きが悪かったのかも…と今となっては理解していますし、痛くても追加の麻酔で事なきを得ましたので抜歯中の痛みについてはあまり恐れなくても大丈夫です。

それよりも、終わったあとのやりきった自分の成長を褒め称えましょう。

むぎ
むぎ

明るい未来を手に入れた、大人の階段を上った自分に乾杯!!

(抜歯当日の飲酒は控えましょう!)

おかしいな、やりきった感は痛みに勝っていない(術後5日目)

しかし、術後の痛みがなかなかおさまらず、そこだけは少し不安な気持ちです。
ただ、今まで患部を大事にしすぎていたのかもしれません。
左側の頬や唇を少しずつ動かしたりうがいを普通にしてみたりと、いつもどおりに戻していくことでこの痛みもだんだん解消するのではないか、という淡い期待を持って日々を過ごしていきます。

この痛みについては、3日後の抜糸(切開した歯茎部分を縫った糸を取りに行きます)のときに、抜糸の様子を含めて改めて追記いたします。

むぎ
むぎ

そのときにはどうか、痛みも気にならないくらいに和らいでいますように…。

10/27追記
抜糸の様子やそのときの痛みについての記事を掲載しました。

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